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2004年1月末にVAADA研究会の第2回中間報告の提出をおこないました。この報告は、近日中に他の研究会の報告と併せて出版する予定になっています。その内容は、VAADA研究会の前半期の主な二つの研究成果、即ち、昨年夏前に行われました第3回連続研究会における成果と、本研究会の主目的の一つでありますオンライン研究会の成果の一部です。このNewsletter 4においては、その要旨のみではありますが、以下に報告いたします。
1) 既に前回のNewsletter 3 にて報告いたしましたアイザクソン博士(ペンシルベニア大学)を座長として行われました第3回連続研究会の成果として、同研究会において読解しましたジャヤンタ作『アーガマダンバラ』の和訳を提出しました。この和訳は、第3回連続研究会に遠路東京より参加した片岡啓(東京大学東洋文化研究所・助手)氏によってなされたものです。精度の高い日本語訳を提供して下さった片岡氏には心より感謝いたします。
2) 本研究会の主眼の一つでもありますWeb利用による共同研究システムの構築に関しましては、現段階は、様々な問題点を解決しつつそのシステムを構築している過程です。完成にはもう暫く時間が必要です。完成次第Web方式のシステムへの移行を目指していますが、今回の報告では、メーリングリストを利用してなされた『六派哲学集成』序章をめぐる討論の成果を提出しました。この序章に関しては、本研究会の徳永宗雄教授(京都大学文学研究科・サンスクリット文学)によって試訳が提示され、それに対し多くの有益な意見がオンライン上で取り交わされました。特に、『アーガマダンバラ』の読書会の中心となっていただいた本研究会メンバーであるアイザクソン博士(ペンシルベニア大学)からは多くの貴重な意見が提出され、活発な議論が展開されたところです。報告書ではこの間の議論をまとめた形での試訳と注を発表しております。残りの部分に関しましては、『六派哲学集成』の他の幾つかの章も含め、夏の本報告書において提出することになっておりますので、各章を担当する方々は準備をお願い致します。
このNewsletter 4において報告しましたとおり、現在京都にご滞在中のアクルチカル教授とヴェツラー教授のお二人には、VAADA研究会のメンバーとして第4回連続研究会に参加いただいております。お二人の講演会は、京都大学文学部のインド哲学史とサンスクリット文学・語学の研究室による主宰で、3月26日の金曜日に行われる予定になっています。タイトルなどは現段階では仮のものでありますが、以下のとおりです。正式なご案内は詳細が決定次第、別にご連絡させていただきます。
前回のNewsletter3から既に数ヶ月が過ぎてしまいました。その間に、新年を迎え、既に春の足音もすぐそこまで近づいております。まず、Newsletter 4の発刊が遅れましたことをお詫びいたします。このNewsletter 4において報告いたしましたとおり、その間も、随時研究会を開催してはおりましたが、連続研究会ということで、一つの区切りをつけることが困難であったこと、そしてこちらの怠慢とが重なりこのような事態となってしまいました。
本年度は、前半にはクラッサー博士(ウィーン国立科学アカデミー)、アイザクソン博士(ペンシルベニア大学)が来日され、研究会に参加し、国際研究集会において貴重な講演をしていただきました。さらに後半には、上に報告しましたようにアクルチカル教授(ブリティッシュコロンビア大学)、ヴェツラー教授(ハンブルグ大学)という最高の学者をお招きすることができ、一年を通じて非常に有益な議論を行うことが出来たと考えております。
VAADA研究会は来年度以降も継続が決定しました。春からは、オンライン研究会の方も順次軌道に乗せるようにしたいと思っております。今後とも何卒よろしくお願いいたします。
また、研究会へのご質問・ご要望等ございましたら、下記のメールアドレスまでご連絡ください。
VAADA 事務局 (担当:赤羽 律) 〒606-8501 京都市左京区吉田本町 京都大学文学部 インド学・仏教学研究室 TEL: 075-753-2756 E-mail: vaada-hmn@bun.kyoto-u.ac.jp Webpage: http://www.hmn.bun.kyoto-u.ac.jp/vaada/ |